19世紀最後の万博で作られた巨大なガラスの宮殿
パリのセーヌ川とシャンゼリゼ大通りの間にある巨大な美術館。「大きな宮殿」という意味で、1900年のパリ万博の際にメイン会場として造られました。同じ年にパリのメトロが開通しています。装飾過剰なロココ・スタイルのデザインが多かったこの万博の中で、鉄とガラスを多用した最先端の建築物でした。アール・ヌーヴォー様式の巨大なガラスの屋根の下には国立ギャラリーがあり、一年に4回ほどのペースで企画展示が行われています。2005年には改修工事が終了し、常設展示が開催されるグラン・パレ国立ギャラリー、パリ・コレの会場として使われるLe Nef、科学技術博物館である発見の殿堂(Palais de la Decouverte)の3つの展示場ができました。他にオーディトリウム、レストラン、映画館などの施設も入り、複合施設として多くのパリ市民に人気です。隣には
プティ・パレ(小さな宮殿)というグラン・パレの対になる建物があり、こちらも1900年に完成。現在はパリ市立美術館になっています。