パリの文化・歴史
パリの文化・社会・歴史:フランスのマンガ(バンドデシネ)

おすすめのバンドデシネ

クラシックから最近の漫画まで、バンドデシネの人気作品をご紹介します。   
パリの文化・社会・歴史:フランスのマンガ(バンドデシネ)
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おすすめのバンドデシネ

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パリの文化・社会・歴史:フランスのマンガ(バンドデシネ)
パリの漫画ショップ

『ラストマン』(Lastman)

漫画とバンドデシネが見事に融合したアートな格闘漫画

3人のフランス人作家バスティアン・ヴィヴェス(Bastien VIVES)、バラック(BALAK)、ミカエル・サンラヴィル(Michael SANLAVILLE)の共作によるバンドデシネです。彼らは80年代にフランスで放映された日本のアニメを見て育ったマンガ・アニメ世代。日本のマンガのスピード感とフランスのバンドデシネの芸術的な画風を取り入れた、今までにない格闘漫画です。力の弱かった少年が格闘技トーナメントでの試合を通して強くなっていくという少年漫画のストーリーを描きながらも、登場する大人たちの恋愛要素も取り入れ、少年漫画の枠にとらわれないフランスのバンドデシネならではの魅力にあふれています。2015年アングレーム国際漫画フェスティバルで「最優秀シリーズ賞」を受賞。2016年には飛鳥新社よりEUROMANGA COLLECTIONの作品として日本語訳が出版されました。 日本の漫画の影響を受けたバンドデシネ:バスティアン・ヴィヴェス、バラック、ミカエル・サンラヴィル共作『ラストマン』
バスティアン・ヴィヴェス、バラック、ミカエル・サンラヴィル共作『ラストマン』

ストーリー

精霊の存在が信じられている王国が舞台。そこでは毎年格闘技トーナメントが開催されていた。優勝者には国王杯と金貨が送られ、国民から英雄と称えられる。そこに住む貧しい少年アドリアンは試合に参加するために地元の武術学校で日々練習を重ねてきたが、大会当日にパートナーの体調不良により参加ができなくなる。意気消沈していたアドリアンだったが、異国からやってきた謎の旅人リシャールに出会い、彼と組んでトーナメントに出場することになる。火や木などの精霊の力を取り入れた独特の戦い方をする地元の戦士たちに対し、リシャールは持ち前の腕力だけで対抗し、次々と勝利を勝ち取っていく。最初は得体のしれないリシャールに嫌悪感と不信感を抱いていたアドリアンの母マリアンヌだったが、徐々に彼の強さと粗雑な人間らしさに惹かれていく。しかし、行く手には更なる強敵と王国の陰謀が待ち構えていた。 作画・彩色:オリヴィエ・ヴァティーヌ / 原作:ステファン・ウル『ニューク』
オリヴィエ・ヴァティーヌ『ニューク』

『ニューク』(Niourk)

フランスの作家の小説が原作のディストピアSF

小説が原作となったバンドデシネも多くあります。バンドデシネ作家オリヴィエ・ヴァティーヌ(Olivier VATINE)の『ニューク』(Niourk)は、フランスのSF作家ステファン・ウル(Stefan WUL)が1957年に書いた小説が元になっています。ステファン・ウルはアニメ『ファンタスティック・プラネット』の原作者として知られる小説家で、他にも多くの作品がアニメ化されています。『ニューク』もそんなSF作品の一つです。荒廃した世界でのサバイバル要素を描きながら、SFならではの壮大な世界観が魅力の作品です。2024年にユーロマンガより日本語版が出版されました。

ストーリー

人類が引き起こした核戦争によって文明が崩壊した後の地球が舞台。人類の生き残りである部族は原始的な生活を送っていた。ある日、食物の収穫を願うために長老は神の街に向かったが行方不明になってしまう。部族の中で仲間外れにされていた黒人少年は長老を探しに一人で旅立つ。しかし、神の街と呼ばれた場所はかつての人類の商業都市サンティアゴで、今は廃墟になっていた。その街で長老の死を知った少年は長老の知恵と力を受け継ぎ、部族を救うための旅に出る。過酷な自然の中で巨大生物と闘いながら、未知の文明と出会い、彼らの導きによって神の都市「ニューク」へ向かう。その先に待っていたのは宇宙の構造を変えるほどの壮大な力だった。

バンドデシネ作家に影響を与えた小説家
テファン・ウル(Stefan WUL)は1920年生まれの小説家。医者をしながら1950年代に多くのSF小説を書きました。それらの奇抜で壮大なストーリーは、メビウスやドリュイエ、メジエール、オリヴィエ・ヴァティーヌなど、多くのバンドデシネ作家に影響を与えました。メビウスはステファン・ウルの小説『ペルディド星の孤児』をルネ・ラルーと共同でアニメ化しました。

フランスのマンガ(バンドデシネ)
フアン・ディアス・カナレス/フアンホ・ガルニド『ブラックサッド 黒猫探偵』

『ブラックサッド』

登場人物は全員動物!黒猫の探偵を主人公にしたハードボイルドシリーズ

バンドデシネ作家はフランスだけではありません。スペイン出身の作家によるバンドデシネもご紹介します。黒猫の探偵を主人公にした『ブラックサッド 黒猫探偵』は全世界で多くのファンをもつハードボイルドシリーズ。暗い欲にまみれた都会を舞台にクールな黒猫探偵が事件を解決していく物語。フアン・ディアス・カナレス(原作)とフアンホ・ガルニド(作画)によるバンドデシネ作品で、7巻まで刊行されています(2023年現在)。このシリーズは2000年に第1巻が登場してからその圧倒的な画力で大きな注目を集め、2004年のアングレーム国際漫画祭で読者賞と最優秀作画賞を受賞、2006年には最優秀シリーズ賞を受賞しています。「人間とはすなわちケダモノである」というキャッチコピーの元、欲望に生きる人間たちの姿を様々な動物を通して鋭く描写。都会的でファンタジー性のあふれるミステリー作品です。 フランスのマンガ(バンドデシネ)
ニコラ・ド・クレシー『天空のビバンドム(Le Bibendum Celeste)』

『天空のビバンドム』(Le Bibendum Céleste)

驚異的な色彩が迸る少し不気味で可愛いファンタジー

ニコラ・ド・クレシー(Nicolas de Crecy)の代表作。人間に憧れるアザラシを主人公にした奇想天外なファンタジーです。グロテスクでありながらもかわいらしいキャラクターたちと、独特な世界観が魅力です。あらゆる画材・スタイルを使って造られた驚異的な色彩とタッチは読者を異世界に引き込みます。

ストーリー

純粋な心を持つアザラシであるディエゴは人間に憧れて都市にやってくる。ニューヨーク=シュル=ロワールの学者たちに歓待され、さまざまな教育を受けることになります。学者たちはディエゴを、100年に一度選出される愛のノーベル賞の受賞者に仕立て上げようとしていますが、悪魔とその一味がこれを阻止しようと立ちふさがる。無数の体でできた市長や首だけで生きている教授など、奇想天外なキャラクターが不気味な魅力を醸しだすファンタジー。

『はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド』 (玄光社MOOK)

最初に読みたいバンドデシネの入門書。人気のバンドデシネ作家の紹介から影響を受けた日本のマンガ家のインタビュー記事まで、バンドデシネの世界を俯瞰することができます。入門書でありながら解説も充実した読み応えのある内容で、オールカラーの図版が魅力。バンドデシネをまだ読んだことのない方にとって、読みたい作品が見つかる良質なガイドブックです。

ティエリ・グルンステン『マンガのシステム―コマはなぜ物語になるのか』(青土社)

バンドデシネの最も有名な歴史家の一人であるティエリ・グルンステン(Thierry Groensteen)による著作。絵が先行されがちな漫画に対して、コマ割り、コマ枠、余白、ページ構成、吹きだしなどの機能について考察しています。著者であるグルンステンはフランスのアングレームにある国立バンドデシネ・センターの館長を経て出版社ラン・ドゥーを立ち上げました。人を魅力する漫画の仕組みについて深く知ることができます。

ティエリ・グルンステン『線が顔になるとき―バンドデシネとグラフィックアート』(人文書院)

バンドデシネやアメリカンコミックを題材とした「顔」の図像学。欧米のマンガ以外にも彫刻家ジャコメッティや日本の絵師である葛飾北斎、日本を代表する漫画家の手塚治虫まで、様々なクリエイターが描く「顔」に関する画期的な研究書になっています。バルトやアガンベンなどの現代思想家に関する論考が含まれ、目で楽しめる豊富な図版も魅力です。巻末には約160名の作家の略伝を記載。

ティエリ・グルンステン『テプフェール:マンガの発明』(法政大学出版局)

ヨーロッパで初めてコマ割りマンガを制作し、「バンドデシネの祖」として知られるロドルフ・テプフェールに関する研究書。画家をあきらめて作家になり、のちにマンガを発明したテプフェールの生涯と作品、その理論書を紹介しています。著者はヨーロッパ漫画研究の第一人者であるティエリ・グルンステンと『闇の国々』の作品で知られる漫画作者ブノワ・ペータース。

『ユーロマンガ』(ユーロマンガ)

日本初のバンドデシネ専門の出版社ユーロマンガ合同会社が刊行する雑誌です。2008年に第1号を創刊。雑誌1冊に3〜4作品の話題作が掲載され、巨匠の作品から最近の作家の新作まで、日本ではまだ知られていない魅力的なバンドデシネを読むことができます。

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