パリの通り
パリ通り:シテ・ドゥ・ヴァレンヌ(Cite de Varenne)

パリの通り
Sightseeing of Paris

歴史が眠るパリの小道へ。散策におすすめのパリの通り(道路)をご紹介します。

パリの見どころは美しい観光地やショッピングだけではありません。何気ないパリの通りにこそパリの魅力はあります。世界一有名な大通りからパリで一番狭い抜け道まで。静かに歩くことでしか発見できない、パリの物語を見つけに行きませんか?   

パリの通り

美的な街としてのパリの通り

歩くたびにその美しさに気づくパリの通り。フランス語に「通りは道路ではない(La rue n'est pas la route)」という言い方があり、これは通りが「道路と両側の建物の組み合わせで造られた空間」であることを意味しています。つまり通り(rue)とは単なる抜け道(route)ではなく、その一つ一つが美的な街そのものであるということです。通りを構成する美しさ、それは地面に敷き詰められた石畳であり、通りに面したファサードであり、高さの揃ったアパルトマンなのです。そしてパリジャンやパリジェンヌ、旅人がそこを歩きその美しさを感じることで、通りは初めて完成するといえます。

パリの通りの数と種類

パリに通りはいくつあるのでしょうか?現在パリの通りの数は6400ほどあるそうです(総延長は1576キロ)。一般の道路(公道)以外に公開されている私道や歩行者専用道路も含めると、その数と総延長はさらに増えます。パリで最も有名な通りはシャンゼリゼ大通りでしょう。それ以外に高級街として知られるサン・トノレ通りやサン・ジェルマン大通り、日本人の多いオペラ大通りなどがよく知られています。通りの名前は聖人や作家や政治家などの人名や歴史的な出来事のあった地名などが多いです(写真家の名前がついたウジェーヌ・アジェ通りなど)。通りの種類には大きく分けてリュ(rue=一般的な通り)、ブールヴァール(boulevard=城壁跡に作られた大通り)、アヴェニュ(avenue=大きなモニュメントにつながる並木道)、パサージュ(passage=歩行者専用の抜け道)、アンパス(impasse=袋小路)があります。人気の観光地はブールヴァールやアベニュに集まっており常に活気にあふれています。逆に静かな散策を好む人はパサージュやアンパスに行ってみるといいでしょう。

100年前にできたパリの通り

今パリで見られる通りのほとんどは100年前に造られた道です。それまでは中世の曲がりくねった狭い小道がほとんどでしたが、19世紀後半にセーヌ県知事のオスマン男爵によってパリの都市改造が行われました。その結果、たくさんの真っすぐな大通り(ブールヴァール)が開かれ、その先にモニュメントが造られました。それが私たちが見ている現在のパリの風景です。整然としたオスマン様式の街並みはパリを一変させたのです。

全ての通りに名前がある

パリでは通りの全てに「…通り」や「…広場」という名前がついており、どんなに短い通りにも必ず名前があります。そして街中だけでなく、墓地の中や大学の学生寮の中の通りにまで名前があります。これら通りの名前はパリ市の命名委員会が名づけの任に当たっていて、通りの角にある家の壁に通りの名前が記された表示板が埋め込まれています(観光でパリを訪れたことがある人なら見たことがあるはずです)。これは日本と比較して考えると驚くべきことで、パリ市(フランス)の徹底した合理主義を感じさせられます。つまり「…通り…番」という情報だけあれば、パリのあらゆる場所に行くことができるのです。

番地のつけ方に法則がある

パリの道路には番地のつけ方にも厳格なルールがあります。番地は通りに面した建物の入り口に1つずつ割り当てられていて、建物1つにつき1つの番号が対応するようになっています(1つの建物に入り口が二か所ある場合は2番目の入り口にbisと表示)。1番地は必ずひとつの通りが始まる最初の左角になっており、向かいの右角が2番地となり、その後は道の両側で偶数(右側)と奇数(左側)が続いていきます。一般的にセーヌ川に近いところから遠いところに向かって番地の数字は大きくなっていきます。通り名と番地の法則はパリ市内の全ての通りで踏襲されており、これはパリ散策の愛好家にとって非常に便利なことです。この画期的なシステムは1805年、当時のセーヌ県知事だったニコラ・フロショ伯爵が導入したものです。

お土産にも人気!パリの通りの表示板

前述しましたが、各通りには必ずその名前を示す表示板(plaque indicatrice de rue)が建物の壁につけられているのもパリ(フランス)の特徴です。通りの表示板は琺瑯が引かれた鉄板(あるいはブリキ板)ででき、濃い緑色の枠で縁取られた鮮やかな紺色地の上に白字で通りの名前が書かれています。屋根のような部分に書かれているのはパリの区(arrondissement)です。大きさはほぼ決まっていて、通り名の文字の長さで実際の寸法が決まります。表示する場所はその通りの角に位置する建物の壁で、地上から2m〜2m50cmのところに設置されます。通りによっては建物の壁だけでなく、通りに看板として立てられていることもあります。
現在パリの街路の設置された表示板の数は約8万あるといわれています。最近ではこの表示板がパリを象徴するものとして人気で、盗まれることもあるそうです。パリのお土産屋さんには通りの表示板を模した模型や関連グッズも売られています。
かつては通りの表示が鉄板(ブリキ板)ではなく、直接建物の壁に彫られていました。石の建物が多いため、そのような表示が可能でした。この石彫りの表示(plaque gravee)は都市開発の影響でほとんどが現在の鉄板に変えられてしまいましたが、古都保存委員会や熱心な一般市民による努力で、今でもパリの一部の通りに残っています。

様々な歴史の痕跡を残す魅力あふれるパリの通りを歩いてみませんか?

パリの通り

パリの通り
道徳通り
パリの通り:道徳通り
パリの通り
芸術家通り
パリの通り:芸術家通り
パリの通り
恵みの抜け道
パリの通り:恵みの抜け道
パリの通り
ドゥグレ通り
パリの通り:ドゥグレ通り
パリの通り
オデオン通り
パリの通り:オデオン通り
パリの通り
ロジエ通り
パリの通り:ロジエ通り
パリの通り
ヴェニス通り
パリの通り:ヴェニス通り
パリの通り
バール通り
パリの通り:バール通り
パリの通り
オブリオ通り
パリの通り:オブリオ通り
パリの通り
ダゲール通り
パリの通り:ダゲール通り
パリの通り
リヴォリ通り
パリの通り:リヴォリ通り
パリの通り
レヴィ通り
パリの通り:レヴィ通り
パリの通り
フェルー通り
パリの通り:フェルー通り
パリの通り
ローム通り
パリの通り:ローム通り
パリの通り
ボザール通り
パリの通り:ボザール通り

さらにパリを見る

パリ観光サイト「パリラマ」に関しまして
パリラマはパリを紹介する観光情報サイトです。パリの人気観光地からあまり知られていない穴場まで、パリのあらゆる場所の魅力を提供することを目的としています。情報は変更される場合があります。最新情報はそれぞれの公式サイト等でご確認ください。
ページTOP
パリ観光地一覧
サイトHOME