サン・トノレ通り
rue Saint-Honore

高級ブランドが続く日本でも有名な観光通り

サン・トノレと聞いて多くの方がイメージするのは高級ブランド街かもしれません。実際にサン・トノレ通りには、シャネルやロンシャン、イヴサンローランなどのフランス発祥の高級ブランドの旗艦店が数多くあり、ショッピングには最適の場所です。場所は観光地の多いパリ1区。コンコルド広場付近から始まり、チュイルリー公園やルーヴル美術館と並行する形で、東のパレ・ロワイヤルまで伸びています。その間には多くの高級ブティックや歴史的建造物が立ち並び、歩いているだけで優雅なショッピングと観光を楽しむことができます。人通りは常に多いので静かな散策には不向きですが、ウィンドウショッピングだけでも楽しめますので優雅なパリを気軽に感じたい方にはおすすめの通りといえます。

サン・トノレ通りの歴史

最新のモードを発信し続ける高級ブランド街としてのイメージが強いサン・トノレですが、通りの歴史は非常に古く、12世紀から残る幹線道路でした。1839年にドイツの作曲家ワグナーがこの通りに住んでおり、また一説によるとフランスを代表する喜劇作家モリエールが生まれたとされる家が1802年まで立っていたそうです。また通りには18世紀の偉大な建築家スフロ作の「トラオワール十字の泉」（Fontaine de la croix de Trahoir）が残っています。フランソワ1世の時代には通りの中央に別の泉があり、その前で青物市場が開かれたそうです。フロンドの乱のきっかけとなる乱闘事件が起きたのもこの通りで、華やかな観光通りの陰では様々な歴史の逸話が残っています。