コンシェルジュリーは中世に建てられた宮殿ですが、当時からそのまま残っている部分はごくわずかです。セーヌのオルロージュ河岸にある4本の塔(時計の塔、シーザーの塔、銀の塔、ボンベックの塔)、「衛兵の間」(Salle des Gens d'Armes)、「警備の間」(Salle des Gardes)などが中世のままの姿で残されています。そのほかの部分は19世紀にオスマン男爵によって改修されてしまいました。時計の塔は1370年にパリで初めて掛け時計がかけられた場所です。「衛兵の間」は王宮で働く人々の食堂、警備の間は待合室として使われていました。なかでも見どころはゴシック様式の「衛兵の間」。現存ずる中世の部屋では、ヨーロッパ一広いものです。またマリー・アントワネットが過ごした独房や囚人たちの部屋も再現されています。