パリ祭(7/14)当日のマドレーヌ寺院
パリに古代ギリシャ神殿?世界でも珍しい異色のカトリック教会
セーヌ河前のコンコルド広場からロワイヤル通りを北に向かうと、ギリシャの神殿の様な建物が見えます。実はこれはパリ8区にある聖女マグダラのマリアを祀ったカトリック教会です。52本のコリント様式の柱が建物の四方を囲んで並べられ、まさに古代ローマ神殿を模したネオ・クラシック様式の建築物です。ブルボン朝の末期に建設が始まりましたが、フランス革命により中断されます。その後ナポレオン1世の命令でフランス軍を讃える建造物に目的が変えられ、姿も建築中だったものと全く違うギリシャ神殿風に変えられていきます。しかし完成したのはナポレオンが没落した1842年。使用目的はまた元のカトリック教会に変えられたため、世界でも珍しい古代ギリシャ神殿風のキリスト教会が完成しました。美しい教会内の祭壇には「聖マグダラのマリアの歓喜」という像があります。他の教会と同じく誰でも入れる場所ですので、パリ観光の際に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
高級食材店フォション本店(マドレーヌ広場)
世界的に有名な高級食材のメッカ
またマドレーヌ寺院があるマドレーヌ広場周辺は、高級食材店の集まる地区としても知られています。寺院前を囲む交通量の多いマドレーヌ広場の周りには、日本でも人気の「フォション」(Fauchon)やキャビア専門店「キャビア・カスピア」(Caviar Kaspia)、トリュフ専門店「メゾン・ドゥ・ラ・トリュフ」(Maison de la Truffe)、ワインショップ「ラヴィニア」(Lavinia)、チョコレートショップ「パトリック・ロジェ」(Patrick Roger)、マカロン専門店「ラデュレ」(Laduree)などが軒を連ねて営業しています。パリ観光の特別なお土産を買うのにおすすめのエリアです。
フォション・ロテル・パリ(マドレーヌ広場)
マドレーヌ広場にフォション初のホテルがオープン!
マドレーヌ広場にある人気グルメブランドといえば1886年創業のフォション。マカロンやヌガーなどのスイーツで世界的に有名で、老舗のフランス菓子を提供し続けています。そのフォションが2018年より「新しい体験」を提供し始めました。それは宿泊。2018年9月1日、本店のあるマドレーヌ広場にフォション初のホテル「フォション・ロテル・パリ」(FAUCHON L'HOTEL PARIS / 4 Boulevard Malesherbes, 75008 Paris)がオープンしました。中に入ると、フォション独自の色彩を配したエレガントな空間が広がっています。チェックインカウンターにはガラス容器に入ったフォションオリジナルのヌガーが置かれ、隣のラウンジやライブラリーには色彩豊かなマカロンがいつでも味わえるように各テーブルに置かれています。「グルメ・ホテル」というコンセプトそのままに、フォションのグルメを楽しめる宿泊体験ができることでグルメ好きな人に注目されています。
建築家リシャール・マルティネとアトリエ・パリュエル・マルモンが設計したインテリアは天井が高く、フォションならではの独自の色彩を際立てています。スタッフの対応もパリにしては素晴らしく、日本人の好むきめ細かなおもてなしが感じられます。「グルメ・ホテル」のコンセプトは室内にも施され、巨大な冷蔵庫の「ミニバー」では様々なドリンクを味わうことが可能です。ホテル1階にあるフォション・カフェでは、マドレーヌ寺院を眺めながらグルメなフレンチ料理やコーヒーを楽しむことができます。グルメなパリに興味のある方は次回のパリ旅行で宿泊してみてはいかがでしょうか。
寺院の地下にはギャラリーも
マドレーヌ教会の地下にはカーヴのようなギャラリーがあり、定期的に様々な展示が行われています。世界の写真を知らない子供たちにカメラを渡して撮影してもらった作品を展示した写真展なども開かれ、行くたびに様々な発見ができる魅力的なギャラリーです。