セルジュ・ゲンズブールの家
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シックな7区にある人気作曲家の家
カフェやブティックの多いサン・ジェルマン・デ・プレを西に向かって歩くと、パリ7区の高級住宅街に入ります。シックな佇まいの建物が並ぶ閑静な地域です。その中にあるヴェルヌイユ通り(Rue de Verneuil)にひと際異彩を放つ家があります。壁にたくさんの落書きがある異様な佇まいの小さな家。ここはフランスで今も人気の作曲家セルジュ・ゲンズブールの家です。作詞家でもあり映画監督でもあったゲンズブールはフランスで最も人気のあるアーティストの一人。多くの女優と浮名を流し、その多彩なプロデュース力でそれぞれの女優のキャリアに大きな影響を与えました。ゲンズブールへの愛の落書き
彼はここに1969年より住んでいましたが、彼の死後は娘で女優のシャーロット・ゲンズブールが所有しています。家の壁は無数の派手な落書きで埋め尽くされています。これらの多くはファンからゲンズブールへの愛のメッセージで、それは今も増え続けています。メッセージの中にはアート作品のようなものもあり、一見の価値ありです。モンパルナス墓地にある彼のお墓を参拝したあとに、この家を訪れるのもいいですね。セーヌからも近く、オルセー美術館からも徒歩圏内。ゲンズブールに関心のある方は、パリ観光の途中に寄ってみてはいかがでしょうか。2023年に美術館としてオープン
2021年はセルジュ・ゲンズブール没後30年になります。それを記念して娘である女優のシャルロット・ゲンズブールが父の家をミュージアム「メゾン・ゲンズブール」として公開するための工事を始めました。家はヴェルヌイユ通り5bis番地と14番地の2ヵ所に分かれていて、オープン後には両方の家を訪れることが可能(予約が必要とのことです)。5bis番地は家としてほぼそのままの状態で公開され、彼が暮らしていた当時の様子を知ることができます。14番地はカフェやバーが併設された専門の美術館となり、彼の作品や世界観を体験することができるそうです。オープン予定は2023年9月20日。公式サイトでチケットを発売しています。セルジュ・ゲンズブール(1928-1991)
フランスの作曲家、作詞家、俳優、映画監督。ユダヤ人の両親の元、1928年にパリで生まれる。1958年に「Le poinconneur des Lilas(リラの門の切符売り)」で歌手デビュー。60年代から70年代にかけてフランスのポピュラー音楽で人気を博した。言葉遊びを重視した作風で知られ、性的な内容を扱った作品も多い。65年以降歌手フランス・ギャルに歌を提供し、フレンチ・ロリータの伝統を作った。67年にはブリジッド・バルドーと不倫関係になり、彼女にも歌を提供。多くの女性と浮名を流した。
68年に映画で共演したジェーン・バーキンと事実婚。娘シャーロット・ゲンズブールは現在女優として活躍している。円満だった結婚生活も続かず、80年に離婚。喫煙と飲酒を続けたゲンズブールとジェーン・バーキンの間で争いが絶えず、暴力をふるったことが一因と言われる。84年には娘シャーロットとのデュエットなどをリリース。晩年まで飲酒癖は治らず、酔ったままテレビに出演したこともあった。91年死去。死後はモンパルナス墓地に葬られ、今も多くのファンが訪れている。2023年7月には、元妻で女優のジェーン・バーキンが逝去。
- パリ観光基本情報
- セルジュ・ゲンズブールの家 / Maison Gainsbourg
- パリの観光地
- オープン(完成):2023年9月20日
- 住所:5bis Rue de Verneuil 7e Paris
- 最寄メトロ:Rue du Bac(リュー・デュ・バック)、Saint-Germain-des-Pres(サン・ジェルマン・デ・プレ)、Musee d'Orsay(ミュゼ・ドルセー/RER)
- エリア:パリ7区
- カテゴリ:パリの観光スポット
- リンク:公式サイト
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セルジュ・ゲンズブールの家へのアクセス(地図)
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