ストラヴィンスキー広場
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カラフルな噴水が置かれたキッチュな広場
ポンピドゥーセンターを正面にして左方面に歩いて行くと、不思議な噴水の置かれた広場があります。ここはストラヴィンスキー広場。長方形のプールのような人工池は「ストラヴィンスキーの泉」と呼ばれ、水の中にはキッチュな現代美術作品のようなオブジェが無造作に並んでいます。そのオブジェからは時折思い出したかのように水が噴き出す。周りにはカフェがあってのどかな雰囲気です。広場の北にはポンピドゥーセンターがあり、観光にも便利です。南には中世から残る荘厳なサン・メリー教会(写真・奥)があり、カラフルなオブジェと中世の建築とのコントラストが目を引きます。最近では広場近くの建物の壁に巨大なグラフィティ(ウォールアート)が描かれました。噴水となっているキッチュなオブジェの正体は?
ストラヴィンスキー広場にはキッチュなオブジェが置かれています。水が噴き出すこれらのオブジェは『自動人形の噴水』という名前のアート作品。スイスの芸術家ジャン・ティンゲリー(Jean Tinguely)とフランスの画家ニキ・ド・サンファル(Niki de Saint Phalle)によって作られました。2人はお互いにフランスで誕生した美術運動ヌーヴォー・レアリスムのメンバーでした。ジャン・ティンゲリーは廃材を使ったキネティックアート(動く美術作品)の代表的な作家であり、ダダイズムの影響も受けています。ニキ・ド・サンファルはアメリカで育ちましたが、その後パリに戻って精神療法の一環として絵を描き始めます。太った女性のオブジェ「ナナ」は彼女の代表作。その後1971年に二人は結婚。1982年にポンピドゥーセンターに隣接するストラヴィンスキー広場のオブジェを共同で制作しました。広場の名前となったストラヴィンスキーとは?
ストラヴィンスキー広場の名前はロシアの作曲家イーゴリ・ストラヴィンスキーからとられています。彼の代表作『春の祭典』(Le sacre du printemps)はパリのシャンゼリゼ劇場で1913年に初演が行われましたが、あまりに前衛的な内容のためほとんど理解されることはありませんでした。彼の名前が前衛的な美術館であるポンピドゥーセンターの横の広場に冠されたことは、何か関連があるように思えてしまいます。- パリ観光基本情報
- ストラヴィンスキー広場 / Place Igor Stravinsky
- パリの観光地
- オープン:1982年
- 住所:2 Rue Brisemiche, 75004 Paris
- 最寄メトロ:Hotel de Ville(オテル・ドゥ・ヴィル)、Rambuteau(ランビュトー)
- エリア:ボブール
- カテゴリ:パリの観光スポット
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ストラヴィンスキー広場へのアクセス(地図)
ストラヴィンスキー広場へのアクセス(地図)