パリ散策モデルコース
パリおすすめ散歩:多様なパサージュとグラン・ブールヴァールを歩く
最終更新日:
このモデルコースの概要
19世紀パリに生まれた商店街パサージュを巡るパリ散策コース。迷宮のようなパサージュ・デ・パノラマを訪れた後は19世紀に栄華を極めたメインストリートを歩き、パリで最も活気のあるパサージュ・ジュフロワを歩きます。
迷宮のようなパサージュへ
散策のスタートはメトロのブルス駅(Bourse)。オペラ座からも近い駅で、目の前に1826年に建てられた神殿のような造りの旧証券取引所(Palais Brongniart)があり、現在はモダンなカンファレンス施設が入っています。駅前のヴィヴィエンヌ通りを北上し、途中のサン・マルク通りを右に折れると、最初の目的地であるパサージュ・デ・パノラマ(Passage des Panoramas)の入り口が見えてきます。パサージュ・デ・パノラマは1800年にオープンしたパサージュで、現存する中ではパリ最古級のパサージュです。また1817年にパリで最初にガス灯が灯された場所としても知られています。1834年には4つのパサージュがつながって拡大され、迷路のように複雑な抜け道ができあがりました。パサージュの目玉はヴァリエテ劇場(Theatre des Variete)で俳優のジャン・ポール・ベルモンドが主宰でした。他に切手専門屋やカフェ、老舗の彫刻店STERN、古美術のギャラリーなどが入っています。全体的に薄暗く、やや寂れた印象が強いですが、そのような雰囲気も含めて19世紀のパリを体験することができます。パサージュに関心がある方なら是非訪れておきたいパリ名所です。
19世紀に栄華を極めたメインストリートを歩く
パサージュ・デ・パノラマを抜けると、モンマルトル大通り(blvd Montmartre)に出ます。ここは19世紀に栄えたメインストリート。かつてこの界隈で劇場とカフェの文化が花咲き、夜は多くのパリジャンでにぎわいました。大通りを挟んで向かいにはパサージュ・デ・パノラマに続く形でパサージュ・ジュフロワ(Passage Jouffroy)の入り口がありますが、そこに入る前に少し大通りを散策します。モンマルトル大通りを西に進むと、 メトロ駅のリシュリュー・ドゥリュオ(Richelieu-Drouot)が見え、そこから大通りはイタリアン大通りとオスマン大通りの2つに分かれています。イタリアン大通りはその後キャプシーヌ大通りに変わり、オペラ座の前を通って、最後にはマドレーヌ大通りに変わってマドレーヌ寺院まで続きます。これらの4つの大通りがある界隈を総称してグラン・ブールヴァール(Grands Boulevards「偉大な大通り」という意味)と呼ばれています。イタリアン大通りの左手(南側)にはパサージュ・デ・プランスがあります。パサージュ・デ・プランスはイタリアン大通りとリシュリュー通りの間にあるパサージュで、緩やかなL字型の形をしています。第2帝政期の1860年にオープンしたパリで最後のパサージュです。鉄骨の骨組みにガス灯の配備など、19世紀の最高技術が使われています。訪れる人は少なく長い間さびれていましたが、1995年にリニューアルオープンし、パサージュの内部は格調高い当時の雰囲気に近い形で復元されました。 しかしリニューアル後も人気は出ず、何度も店が変わり、現在はジュエ・クラブによる大型のおもちゃ屋がパサージュの店舗全てを貸し切って営業しています。観光地としてはあまり知られていないパサージュですが、パサージュ好きなら一度は訪れてみたい場所。パサージュを出てさらに大通りを歩いてファヴァール通りを左に折れると、壮麗な建築が見えてきます。ここはオペラ・コミック座(Theatre National de l'Opera-Comique) 。1714年設立の老舗劇場で、オペラ座やコメディ・フランセーズと並ぶ歴史的な文化施設です。定期的に魅力的なオペラのプログラムが開催されています。19世紀、グラン・ブールヴァール周辺には多くの劇場があり、エンターテインメントの中心地として栄えた名残を見ることができます。
宿泊も可能!パリで最も活気のあるパサージュへ
イタリアン大通りからモンマルトル大通りに戻り、パサージュ・ジュフロワへ。主要なパサージュの中では最後にオープンしたパサージュで、天窓には19世紀当時の最先端技術だったガラスや金属を使用しています。またパサージュ内に暖房施設を導入したのはこのパサージュが最初。暖かな空気が地下から地上のパサージュに送られ、冬でも快適にショッピングが楽しめました。パリで最も活気のある人気パサージュで、今も多くの観光客が訪れています。パサージュ内には「オテル・ショパン」というホテルもあり、パサージュ内に宿泊することも可能。こじんまりとした素敵なロビーと内装が魅力的です。このパサージュの目玉は蝋人形を展示しているグレヴァン博物館(Musee Grevin)。ナダールと同時代に活躍したイラストレーターであるグレヴァンが作ったカリカチュア人形を展示した蝋人形館で、19世紀から営業を続けるパサージュ・ジュフロワの人気店です。他にも古いポストカードを売っている古書店リブレリー・デュ・パサージュ(Librairie du Passage)や子供玩具(おもちゃ)のお店パン・デピス(Pain d'Epices)、映画パンフレット専門店シネドック、印象派の画家たちが顧客だったステッキ専門MGスガ(MG Segas)など、お土産にも最適な老舗の名店が集まっています。静寂に満ちたシックなパサージュを歩く
パサージュ・ジュフロワの散策を終えると、グランジュ・バトリエール通り(Rue de la Grange Bateliere)に出ます。南側の出口であるモンマルトル大通りとは違って、こちらは静かで小さな通り。その通りを挟んで向かいにあるのが今回の散策の最後に訪れるパサージュ・ヴェルドー(Passage Verdeau)です。様々なパサージュの中でも観光地から外れた最も北にあるパサージュで、活気はないもののシックな雰囲気が漂うパリの穴場です。パサージュ内には、銀板写真を扱うフォト・ヴェルドー(Photo Verdeau)やバンドデシネ(フランス語圏の漫画)が豊富なリブレリー・ローラン・ビュレ(Librairie Roland Buret)、古い絵葉書やアンティークポスターの専門店ラ・フランス・アンシエンヌ(La France Ancienne)、手芸専門店であるル・ボヌール・デ・ダム(Le Bonheur des Dames)など、昔から営業を続ける名店が揃っています。パサージュを北側に抜けると、フォブール・モンマルトル通り(rue du Faubourg Montmartre)に出ます。通りを北に向かって歩きラ・ファイエット通りを左に曲がれば、今回のパリ散策のゴールであるメトロのル・ペルティエ(Le Peletier)に到着します。- パリ観光基本情報
- パリのオススメ散策コース
- コース内で紹介した観光スポット:パサージュ・デ・パノラマ、パサージュ・デ・プランス、オペラ・コミック座、パサージュ・ジュフロワ、パサージュ・ヴェルドー
- 所要時間:約2時間
- 利用メトロ:ブルス(Bourse)、ル・ペルティエ(Le Peletier)
- エリア:パリ2区、9区
- カテゴリ:パリおすすめコース
- 関連:パリの人気観光スポット
パリ観光サイト「パリラマ」に関しまして
パリラマはパリを紹介する観光情報サイトです。パリの人気観光地からあまり知られていない穴場まで、パリのあらゆる場所の魅力を提供することを目的としています。情報は変更される場合があります。最新情報はそれぞれの公式サイト等でご確認ください。
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