パリの文化・歴史
パリの文化・社会・歴史:パリの公園の椅子

パリの公園の椅子

誰もが使える自由な椅子
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パリの公園の椅子

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リュクサンブール公園の椅子

移動可能な自由な椅子

パリの公園には写真のような椅子が無造作に置かれています。日本では考えられないことですが、公園内なら好きな場所に運んで自由に座ることができます。自分の好きな場所で座って自分だけの時間を過ごす。自由な時間を愛するフランスならではのアイディアですね。しかしこの移動式椅子、昔はレンタル(有料)でお金を徴収にくる「椅子おばさん」がいたそうです。

椅子に座るのは有料だった?公園の椅子の歴史

有料椅子の始まりは1760年。チュイルリー公園の管理者だったボンタンという人物が、遊歩道の両側に数千個の椅子を並べて、レンタル料を徴収し始めました(愛人だったアラール夫人に徴収権を与えて委託)。それ以来、公園の椅子は有料としてパリ市民の間で利用されるようになります。当時の椅子は木製だったそうですが、ナポレオン3世の第二帝政期(1852-1870)には、今パリの公園にあるのとほぼ同じ鉄製の椅子になったそうです。その後有料椅子はリュクサンブール公園にも広がり、椅子おばさんと呼ばれる貸し椅子屋の数もそれに合わせて増えていきました。ちなみにリュクサンブール公園にある椅子のデザインは1923年に公園の管理者であるセナSenat(上院)が発注してできたそうです。

地方の制作会社が椅子をデザイン

この椅子を製造したのはフランスのローヌ・アルプ地方にあるFermobという屋外家具の会社です。椅子の名前はChaise Luxembourg(リュクサンブール椅子)といい、もともとはリュクサンブール公園用に作られたデザイン。その後、パリ中の公園で使われるようになりました。また同じ会社が制作したChaise Bistro(ビストロ椅子)という椅子シリーズは、パリの多くのビストロで使われているので見たことがある人もいると思います。公園やビストロで利用されることで、この会社の知名度は上がり、現在はニューヨークのマンハッタンでも使われているそうです。今では誰もが無料で座れる公園の椅子。かつて有料だった時代に想いを馳せながら、自由で無料な時間を是非楽しんでみてください。
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リュクサンブール公園の椅子

会話の痕跡が残る公園の椅子

パリの公園に置いてある椅子を見ていると、そこに座っていた人たちの会話が聞こえてくるような気がします。椅子は自由に移動できるため、そこにコミュニケーションの「痕跡」が残るからです。椅子が2つ向かい合って置いてあればカップル、椅子が並んでおいてあれば友人同士、複数の椅子が円を描くように置いてあればグループで気軽な会話を楽しんだのかもしれません。また、たった一つぽつんと置いてある椅子もあります。そこに座っていた人はおそらく一人きりの自由な時間を楽しんだに違いありません。そんな空想ができるのもパリの公園の椅子の魅力です。

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