ヴォジラール通り
パリで最も長い通り
パリで最も長い通りとして知られ、その総延長は4.3km。6区から15区にまたがっており、
カルチェ・ラタンのサン・ミッシェル大通りから始まり、パリの端であるポルト・ドゥ・ヴェルサイユまで続いています。通りの名前の由来は古フランス語のVal de Girard(ジラールの谷)から。のちにサン・ジェルマンのジラール神父がこの通りがある地区全体を所有しました。ヴォジラール通りができたのは15世紀で、フィリップ2世の城壁からヴォジラール村までを結びました。16世紀まで、この道はパリ郊外にありましたが、1550年以降にパリ市内に組み込まれました。この通りは
サン・ジャック通りと同じく、古代ローマ時代(ローマ帝国に占領されていた時代)にあった主要な大通りを基礎としています。当時、この道はリュテス(古代パリ)とシャルトルを結んでいました(現在世界遺産になっている都市シャルトルは、かつてケルトの国カルヌートの首都Autricumでした)。現在もパリの交通を担う動脈として、生活のために多くの人が行き交っています。
ヴォジラール通りにあるオテル・リュクサンブール・パーク
リュクサンブール公園やオデオン座、国際展示場などがある
ヴォジラール通り沿いにはパリの人気観光地がいくつかあります。パリ6区の通り沿いにはパリを代表する公園である
リュクサンブール公園があります。その付近には
ヘミングウェイの住んでいた家をはじめ、文学的に重要なスポットが点在しています。通りを挟んで公園の反対側(北側)にある通りを少し歩くと、
サン・シュルピス教会に出ます。ヴォジラール通り沿いには他に
オデオン座、パスツール研究所などがあります。通りの西の終点にあるパリ・エクスポ・ポルト・ドゥ・ヴェルサイユは、様々なテーマのEXPO(国際的な展示会)が開催される会場として使われています。世界最大級のチョコレートの祭典であるサロン・デュ・ショコラ(Salon du Chocolat)もここが会場です。