パリ7区(官庁街、フォーブール・サン=ジェルマン)

ロダン美術館
パリ7区の概要
パリ7区はパリ右岸にあるエリアです。パレ=ブルボン区 (Arrondissement du Palais-Bourbon)とも呼ばれるのは、ここにブルボン宮があるから。18世紀に建てられたこの宮殿は、現在は国民議会の議事堂として使われています。7区には他にも外務省、国防省、文部省、農業省などの政治関連の建物が集まり、「パリの官庁街」として知られています。まさにフランスの政治・行政の中心地で、国際機関としてはユネスコ本部もあります。 しかし、その厳めしい静かな雰囲気とは裏腹に魅力的な観光スポットが多くあるのが特徴です。主な観光地としてナポレオンの墓があるアンヴァリッドやロダン美術館などがあります。パリ随一の観光名所であるエッフェル塔もあり、パリ観光の中心地ともいえます。またマレ地区と同じくかつての貴族の邸宅が残る歴史的な地区で、「官庁街」としての顔と歴史的な輝きを伝える「お屋敷街」が共存する魅力的なエリアです。
オルセー美術館
パリ7区の見所
このエリアの観光スポットはアンヴァリッドやロダン美術館以外にもあります。前述したブルボン宮はフランス政治の象徴的存在で、その古代ギリシャ神殿のような堂々たる外観はセーヌ川岸から望むことができます。駅舎を改装したオルセー美術館は日本人にとっても馴染の深い美術館で、印象派の絵画が見所です。セーヌ沿いの美術館では他にもオセアニア美術を展示するケ・ブランリー美術館もあります。また、壮麗な建築と美しい装飾で知られるサン=ルイ=デ=ザンヴァリッド教会は、ナポレオンの墓が収められるドーム教会と並んで見逃せないスポット。さらに、フォーヴブール・サン=ジェルマン地区には、フランス文学や哲学にゆかりのある歴史的な邸宅があり、街を散策するだけでも往時の気配を感じることができます。さらに東に歩けば隣接するサン=ジェルマン=デ=プレ界隈に入り、買い物やギャラリー巡りにも便利。観光名所と文化遺産が共存する、奥深いエリアといえるでしょう。
シテ・ドゥ・ヴァレンヌ
パリ7区の歴史
かつてこの地域は「フォーブール・サン=ジェルマン(Faubourg Saint-Germain)」と呼ばれていました。「フォーブール(Faubourg)」とは「パリ城壁の外に広がった郊外」を意味する言葉で、サン=ジェルマン=デ=プレ修道院の西側に位置する一帯を指していました。17世紀以降、この地に多くの貴族や上流階級が邸宅を構え、華やかな屋敷街を形成しました。当時のパリ中心部は城壁に囲まれていたため、貴族や修道会はより広い土地を求め、この郊外地区に壮麗な邸宅(オテル・パルティキュリエ)や修道院を建て始めたのです。フランス革命以前には政治・社交の中心地として栄え、その名残は現在も壮麗な館や格式ある街並みに色濃く残っています。18世紀には、この地区がヴェルサイユ宮殿へ向かう主要な通行路となったこともあり、フォーブール・サン=ジェルマンは政治と社交の中心地として繁栄を極めました。フランス革命以前には多くの上流階級が集い、パリ随一の華やかな地区として知られていました。その名残は現在も、荘厳な建築や整然とした街並みに色濃く残っています。
やがてこの地域は、マレ地区をしのぐほど多くの歴史的建造物や邸宅が集中する地区となりましたが、その一方で建築遺産の保存は十分に進んでおらず、現在も保護活動が課題となっています。今日のフォーブール・サン=ジェルマンは、外務省や国民議会といった官庁街の顔を持ちながらも、かつての栄光を物語る歴史的景観を残す、パリでも特別なエリアといえるでしょう。
- パリ観光基本情報
- パリ7区 / le 7ème
- パリの観光エリア
- 最寄メトロ:アンヴァリッド(Invalides)、ヴァレンヌ(Varenne)、ラ・トゥール=モーブール(La Tour-Maubourg)、エコール・ミリテール(École Militaire)、ソルフェリーノ(Solférino)
- カテゴリ:パリの観光エリア
- 関連:パリ7区の観光スポット
パリ7区へのアクセス(地図)
パリ7区へのアクセス(地図)
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パリラマはパリを紹介する観光情報サイトです。パリの人気観光地からあまり知られていない穴場まで、パリのあらゆる場所の魅力を提供することを目的としています。情報は変更される場合があります。最新情報はそれぞれの公式サイト等でご確認ください。
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