パリ祭（フランス革命記念日）

フランス革命を記念したパリ最大のお祭り

7月14日になるとパリの様々な場所でフランス国旗が掲げられ、町は祝福モードに包まれます。この日はフランス革命の発端となったバスチーユ襲撃（1789年7月14日）を記念した国民の祝日。革命から一年後の1790年7月14日に建国記念日として開催されたのが始まりです。この日はシャンゼリゼ通りで軍事パレードが行われたり、フランス各地で花火が打ち上げられます（一番有名なのはエッフェル塔の花火）。

パリの上空をフランス空軍機が飛ぶ

革命記念日の見どころの一つはフランス空軍機によるイベント。パリの空をフランス空軍の機体が通過し、トリコロール（三色）の煙を空に描きます。高速で飛ぶ空軍機の音も聞こえ、シャンゼリゼ通りやチュイルリー公園前の広場では多くの人の歓声が聞こえます。

迫力ある軍事パレード

パリの街中を軍隊が行進します。パリ市民と一緒にパレードを間近で眺めることのできる貴重な機会です。パレードにはエコール・ポリテクニークや陸軍士官学校の生徒、フランス共和国親衛隊、パリ消防工兵旅団、フランス国家警察などが参加し、フランス大統領の演説が行われます。この壮大なパレードはシャンゼリゼ通りから始まり、パリの様々な通りを陽気かつ厳粛な雰囲気で進んでいきます。そのため、多くの場所で交通規制が敷かれ、一部の橋やパリのメトロも閉鎖され通常の移動ができない場合がありますのでご注意ください（革命記念日に外出した際には滞在中のホテルに戻るまでに長時間かかる場合があります）

真夜中まで続く盛大な花火

夜11時頃より、エッフェル塔の前で花火が上がります。花火の前にはエッフェル塔の下にあるシャン・ド・マルス公園で野外クラシックコンサートが開かれ、お祭りムードは最高潮に達します（大型スクリーンも設置され、遠くからでもコンサートの様子を見ることができます）。コンサート後には花火が始まり、エッフェル塔はライトアップします。近年ではプロジェクションマッピングも導入され、盛大な花火と共に様々なイメージを施したエッフェル塔を眺めることができます。シャンド・マルス公園は多くの人で賑わいますので、早めに場所を確保しておくことをおすすめしますが、どこにいてもお祭りを楽しむことは可能です。人ごみを避けて少し遠くから静かに見たい方はエッフェル塔の対岸にあるシャイヨー宮周辺（トロカデロ庭園）が比較的空いていておすすめです。

映画で有名な「巴里祭」

7月14日の国民の祝日（革命記念日）は、日本では『巴里祭』として知られています。1933年公開のルネ・クレール監督の映画"Quatorze Juillet"が日本で「巴里祭」と訳されてから広まりました。そのため、今でも日本人の間では7月14日のことを「パリ祭」と呼んでいることが多いです。ルネ・クレール監督の作品には他に『巴里の屋根の下』や『リラの門』などがあります。フランスでは単にキャトーズ・ジュイエ（Quatorze Juillet / 7月14日）と呼ばれ、多くのイベントが行われます。